About
夢という
アートの実験室
子供のころから不思議な夢を見ることが多かった。でも、夢は睡眠中の出来事にすぎないと、深く追求しようと思ったことはなかった。夢がどれほどパワフルなものかを知ったのは、ロンドンのアートカレッジで現代美術を学んでいたときだった。ある日、私のメンターだった舞台演出家に、私のお気に入りの映画「去年マリエンバードで」の構成が、私の夢と似ていることを伝えると、毎日夢を記録するように勧められた。その翌日から、目覚めるとすぐに枕元のスケッチブックに夢のシーンを描き記すようになった。
ある夜、同じシーンを2人の異なる人物の視点から体験するという印象的な夢を見た。私はその夢を、迷宮と映像のインスタレーションを組み合わせた没入型のアート作品にした。この試みは、私にとって新しい世界を切り開いてくれた。夢は、内なる風景からインスピレーションを与えてくれただけでなく、未完成だった自分の物語を成就させるリソースを示してくれていたと気づいたから。それは夢の領域の自分が創造したものをこちらの世界で完成させる作業。夢を作品化することは、覚醒している自分と夢の領域の自分との共同作業のようで、楽しく、不思議な高揚感を感じた。
夢はパワースポット
ドリームジャーナルをつけ始めると、夢を見る回数が圧倒的に増えた。夢はわたしを様々な場所へ連れていってくれた。眠りにつくだけで、日常では絶対に体験できない冒険ができるこの小旅行は、わたしの楽しみのひとつになった。夢の中にだけ存在する場所は、自分の記憶や感情が地層のように積み重なり、本来の自分が戻ってくるパワースポットになった。数ある夢の中には、他の夢よりも際立った美しいものがあった。どこからやってきたのかわからないそれらの夢は、異世界的で神秘的で、その背後に自分が理解することができない自然の知性のようなものが息づいていた。夢は秘密の抜け穴のように、自分と何かをつないでいた。
あなたのための秘密基地
その奇妙な偶然の後、私はタロットカードが、夢や自分自身について何かを明らかにしてくれる可能性に魅了された。タロットのメカニズムや象徴についてもっと知りたいと思い、タロットを勉強した。
タロットはわたしにとって、夢からの洞察を補完し、抽象的な夢に方向性と構造を与えてくれる重要なツールとなった。私は夢とタロットを心の実験室として活用した。悲しい夢を見た時、タロットで夢をマッピングすると、異なるパースペクティブで夢を追体験することができ、癒された。現実世界で落ち込むことがあると、夢が同じ出来事の楽しいバージョンを演出してくれることもあった。夢の世界との深いつながりを感じ、夢の領域の自分に支えられていることを実感できるようになった。
夢とタロットは、私たちの無意識的な洞察力を引き出し、それを意識的な思考と結びつけ、未来を創造する手助けをしてくれる。わたし自身が内なる世界に感動し、充実感を得たように、夢とタロットが他の人々にも同じような効果をもたらす可能性があると確信した時、夢とタロットを活用して、誰もが望む未来を築けるような秘密基地のような場所を創造したいと思った。そしてアリスミスティカが誕生した。
あなたとアリスミスティカの旅でお会いするのを楽しみにしています。
「神話は公的な夢であり
夢は私的な神話である」